好意の効用
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Question
他の交渉術研修で、ビジネス上の取引交渉で、相手のことを好きか、どうかは、特に関係ないと教わりましたが、それは違うのですか?
Answer
そういう研修プログラムがあることは十分に承知しています。しかし、嫌いな相手より、好きな相手のほうが話がしやすいとは思いませんか?私はそう思いますが、あなたは、いかがでしょうか?
また、かなり嫌いな相手だと、必要以上に無理難題をふっ掛けたり、相手が良くなることを望まなかったり、少しの行き違いで、相手に危害を与えるかも知れませんので、注意が必要です。
これが心理学でいうところの「返報性」です。好意を持つ相手には、うまくいって欲しいと念願し、悪意を持つ相手には、うまくいかないことを望んでしまうという2面性が人間にはあります。 対面交渉の場合、どうしてもウマが合う、合わない、または、好き、嫌いという感情が発生します。そして、その感情が、前述の好意または悪意の「返報性」という心理状況を生じさせます。
だから、理屈の上では「ビジネス上の取引交渉で、相手のことを好きかどうかは、特に関係ない」という理論は成り立つのですが、残念ながら人間の心理は、そんなに単純なものではありません。 可能であれば、お互いに納得できるところで合意したいものです。しかし、お互いの好き嫌いの感情によって、その合意ができないとしたら、それは残念としか言いようがないのではないですか?
もちろん、いくら交渉に自信のある人でも、相手に嫌われたほうが良いと考える人はいないでしょう。誰でも、必要以上の苦労なしで、交渉をまとめたいと考えるはずです。 だから、交渉相手とは仲良くしましょう。嫌いの感情が生じて、友好関係が崩れると、お互いに取引交渉は辛くなり、ついつい感情的になり、ガチンコ勝負になりがちです。 プライド、意地、恥などの純日本的な感情が絡むと、あまり良い結果にはなりません。だから、交渉では肩肘はらずに、リラックスして、スマイルで臨むことを推奨します。
私どもでは「交渉の成果は、相手の協力度に正比例する」と言っています。だから、相手に嫌われるより、好かれたほうが、より多くの成果に繋がることは間違いありません。
