目標の高さ
NRIJ交渉ワンポイントでは、Q&A形式で日頃の交渉に関するご質問や悩みにお答えしています。どうぞお気軽にご相談をお寄せください!
Question
私は、そこそこ交渉の経験があるので、手際良く、満足できる交渉をしているのですが、上司は、結果にあまり満足していないようです。
Answer
ルネッサンス期の彫刻家ミケランジェロは、次のような名言を残しています。
「人間にとって最大の危険は、高い目標を設定して達成できないことではなく、低い目標を設定して達成し満足してしまうことである」という。
この言葉は、人生全般だけでなく、ビジネス交渉の現場にもそのまま当てはまります。
交渉結果にどこか満足できないと感じるとき、多くの人は「相手が手強かった」「条件が厳しかった」と外部要因を考えがちです。しかし実際には、原因はもっとシンプルで自分自身の目標設定が低かっただけ、というケースが少なくありません。低い目標を達成しても満足感は得られず、成長の実感も薄いものです。
ビジネス交渉は、必要なスキルやテクニックを身につければ、決して特別な人だけのものではありません。ただし一つだけ確かなことがあります。それは「高い目標なくして、大きな成果はない」という事実です。
私たちはこの点を重要テーマとして扱い「信用度の範囲」ゲームを行うことがあります。わずか10分ほどの短いゲームですが、目標を高く設定したグループが、必ず、より大きな成果を得る結果になります。多くの受講者が驚くのは「目標は高く設定すべきだ」と頭では理解していても、実感として腹落ちしていなかったからでしょう。
だからこそ、私たちは無難な目標ではなく「高い目標」の設定を勧めています。跳び箱で、勇気を出してもう一段高くするようなものです。
「高い目標」達成の最大の障害は交渉相手ではありません。自分の望みの小ささこそが、最大の壁であることを心に留めておいてください。