交渉は「パフォーマンス」
NRIJ交渉ワンポイントでは、Q&A形式で日頃の交渉に関するご質問や悩みにお答えしています。どうぞお気軽にご相談をお寄せください!
Question
先日の商談中、自分としては聞いていたつもりなのですが、取引先の社長から「人の話はキチンと聞きなさい」と叱られました。
Answer
あなたは相手の話をよく聞いているつもりなのでしょうが、相手はあなたが話を聞いていないと思うのは、次のようなことが考えられます。 例えば、あなたが相手に正対しない、メモや資料ばかりを見て、相手の目を見ない、あいづちやうなずきをしない・・。その聞く姿勢や表情から、相手は聞いていないと心理的に感じたのでしょう。
これは、相手を説得しようとする気持ちが強すぎて、自分が理解するることに夢中になり、相手に配慮が足りない人が陥りがちな聞く態勢です。これでは本末転倒です。説得以前の問題で相手を不愉快にさせます。
私どものセミナーでは、必ずロールプレイ実習を行います。受講者をビデオ撮影し、それを再生しながら、受講者のパフォーマンスについて講師が個別にフィードバックし、指導します。 私どもは、各受講者の聞く姿勢やボディ・ランゲージをポイントの一つとして、よくコメントします。つまり、相手が心地よい聞く態勢になっているかどうかを重要視しています。
具体的には、相手に正対しているか?前傾姿勢になっているか?アイコンタクトが取れているか?適切なあいづちやうなずきをしているか?表情はスマイルか?ペンをもて遊ぶなど落ち着きがなくはないか?・・。
交渉は「パフォーマンス」です。自分が希望する結果へ相手を上手く導くためには説得力が必要です。その大きな要素の一つが「パフォーマンス」です。 なぜなら、相手はあなたを見ることだけで、心理的に多くの影響を受けます。「落ち着いている」「信頼できそうだ」「私の話に興味があるようだ」など良い影響を与えることもできます。
反面、「落ち着きがないな」「私の話に興味がない」「感じが悪い」などの悪い影響を与えたのならば、どんなに立派な正論を言ったところで、相手は聞く耳を持ってはくれません。 だから、相手に気持ちよく感じてもらえる、外見、姿勢、表情、ボディ・ランゲージなどの聞く態勢に気を使わなければなりません。これが説得の基盤になるのです。
