影響力
NRIJ交渉ワンポイントでは、Q&A形式で日頃の交渉に関するご質問や悩みにお答えしています。どうぞお気軽にご相談をお寄せください!
Question
対外交渉もしていますが、それよりも一番大変なのは社内交渉です。社内交渉の際の、留意点を教えて下さい。
Answer
大手・中堅企業では、上司や他部署との社内交渉が主たる交渉事だという方が多いですね。 また、社外交渉なら失敗しても、代替相手は居るから気楽だけれど、社内交渉で失敗すると、その後も尾を引いてしまうので、やっかいだと思っている方が多いことも事実です。
社内交渉で立場(主張や要望)が異なるのは、多くの場合、会社や部門の目的の違いと言うよりは、その方法論(予算、人材、時間などの配分)の違いです。 社内交渉では、相手に「商品」や「サービス」を売るのではなく、自分の「考え方」や「思い」を売り込むことが中心になります。しかも、両方が売り手であり、両方とも、自分の「考え方」などを売り込みたいだけで、相手の「考え方」を買いたくないと思っています。
私どもNRIJでは、売買交渉ならば「説得力」の必要性を強調していますが、社内交渉では「影響力」が必要だと、考えています。 「影響力」は、理屈(ロジック)で納得させると言うよりは、感情的なもの(エモーション)がパワーを発揮します。
影響力を高める要因として、一般的に言われるのは次のものです。
1.社内の原則(明記されたルール、暗黙の了解など)2.先例、前例3.専門家(弁護士、税理士など)のアドバイス4.地位、権限
これらの「影響力」とは、まさしく「圧力」そのものですね。これらは、あまり強引に行使すると、目的達成を妨げるだけではなく、相手の反感を買ってしまうことが多いので、留意する必要があります。
つまり、相手も人間(感情がある)であり、今後の付き合いもあるので、一番良い方法は、相手の立場で考えることです。なぜ相手は、今回、それに固執しているのか、その理由は何なのかということです。 それによって、相手の個人的な欲望や恐怖に、共感したり、訴えかけることが、最大の「影響力」です。
例えば「これを達成すれば、あなたの評価は確実にあがります」「これに失敗すると、今後、社内の目は厳しいものになりますね」など。 相手に味方であるとのメッセージを発しながら、自分の「考え方」に同意を得た上で、相手にも得した気分になってもらうことが、社内交渉の目指すべき成果と考えています。いかがでしょうか?
