最高の成果
NRIJ交渉ワンポイントでは、Q&A形式で日頃の交渉に関するご質問や悩みにお答えしています。どうぞお気軽にご相談をお寄せください!
Question
交渉目標はクリアしても、はたして、その交渉成果が本当にぎりぎりのWin/Winのラインだったのかどうか、いつも悩んでいます。
Answer
素晴らしい心構えですね。志の高い交渉者ほど、そのように心残りを感じながら終わるケースがほとんどです。あなたのような方は、必然的に手が届かないものを常に目指しています。
したがって、交渉成果に不満が残って当然なのです。優秀な交渉者は、常に限界まで挑戦し、現状を打破したいと考えています。まさしく昨日より今日、今日よりも明日へと切磋琢磨しているのです。
私どもは、自分の交渉成果に常に満足している人は、決して良い交渉者とは思っていません。つまり、交渉目標が低いのかも知れないのに、本人だけは満足しています。それでは進歩がありません。
そういう人は、過去の前例などから、無難な交渉目標を決め、容易く交渉目標をクリアしている可能性が高いと思っています。しかし、それが本当に最高の成果なのかどうか疑わしい限りです。
それでは、交渉成果の限界は、どうすれば知り得るのでしょうか?
相手の提示する条件などが出される間は「NO!」を言い続け、相手が「それ以上は無理なので今回の取引は諦めます」と言って席を立とうとした時に、そこが相手の限界だと知ることはできます。
現に、日本の某大手流通業者が、そのやり方を購買方針にしていたのです。しかし、同社が危機に瀕したときに、取引業者は、一切、協力してくれなかたので、未だに再建することができずにいます。
そのやり方は良い交渉とは言えません。つまり、自分や自社の都合だけを考え、相手のことなど全く無視した交渉です。それでは、相手の納得を得ることはできず、いざという時に協力を得ることはできません。
それよりは、相手に納得してもらえる取引カードを切ることにより、Win/Winのラインに近いと思われる合意をするほうが、長期の取り引きにおいては良い交渉だと思います。
あなたには、今の心構えで、さらに上の交渉を目指してもらうことを念願しています。
