1. HOME
  2. ブログ
  3. 感情を動かす

感情を動かす

NRIJ交渉ワンポイントでは、Q&A形式で日頃の交渉に関するご質問や悩みにお答えしています。どうぞお気軽にご相談をお寄せください!


Question

商談とはお互いに「論理」で説明するものだと思っていましたので、相手の「感情」のことなど考えたこともありませんでした。

Answer

「良い提案をしたのに、なぜか相手の反応が今ひとつだった」。そんな経験はありませんか。

ビジネス交渉でも「論理」だけでは相手を動かすことができません。交渉を成功へ導く第一歩は「相手の感情を動かす」ことです。

脳神経学者アントニオ・ダマシオ博士は「人はまず感情で意思決定し、その後に論理で正当化する」と言っています。
これは大企業の経営者であっても例外ではありません。
「この人なら信頼できそう」「この提案なら一緒に進められそう」といった第一印象や安心感が、その後の商談の土台をつくるのです。

だからこそ、交渉では自社のことや商品の説明をする前に、相手に「話を聞いてみよう」と思ってもらうことが重要です。

そのために欠かせないのが「Emotion(感情・情動)」を意識したコミュニケーションです。それを構成する要素が「感性価値」です。

「感性価値」とは、企業であれば、信用、名誉、実績、経験、ノウハウ、認知度、評判、顧客ロイヤルティなどが該当します。個人であれば、好意、誠意、真心、やる気、安心感などです。これらは感情的な要素で、金額換算が難しい価値ですが、交渉相手の心を動かす大きな力を持っています。

優れた交渉人ほど「Logic(論理)」だけではなく「Emotion(感情・情動)」との組み合わせで相手を説得します。この組み合わせが最もパワフルな説得テクニックと言われます。

交渉力とは「理論やテクニック」だけではなく「相手の感情を動かし協力を得る力」です。

今後の交渉では「論理」だけでなく、相手の心を動かす「感情」を意識してください。交渉の成果に大きな違いが生まれますよ。