要望の水割り
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Question
先日の交渉で、当方の要望は「難しい」と言われ、「他の要望は」と聞かれたので、次の要求を出したところ、それも拒否されました。
Answer
相手から「今回の御社のご要望は何でしょうか?」と聞かれたら、多くの人は、まず自分にとって最も重要な要求を伝えます。ところが相手が「恐縮ですが、それは現状では、〇〇という理由から難しいので、他のご要望はありますか?」と聞いてきました。そこで、あなたは二つ目の要求について説明します。しかし相手は、しばらく考えてからそれも難しいと言います。そして「他にないですか?」と繰り返されると、あなたは、三つ目の、重要度のさほど高くない要求を話してしまいます。
これは「要望の水割り」というテクニック(罠)です。
最初は「これだけは譲れない」という強い要求だったはずなのに、いつの間にか、次々と要求を並べることで「それほど重要な要望でないものが議論の主役になってしまいます。
しかも、要求している本人までが、何を実現したいのか分からなくなり、交渉上の立場を弱める結果になってしまいます。
この罠を避けるポイントは、交渉前に要求事項の優先順位を決めておくことです。
要求事項が多くあっても、一度の交渉で重点を置くのは二つ程度。多くて三つ。そして、その中でも重要な要求項目を明確にします。「この要求が通らなければ、次の話には進めません」というくらいの覚悟を持って交渉に臨んでください。ただし、そう伝えるときも、感情的になる必要はありません。笑顔を保ちながら、しかし、毅然と主張することが大切です。交渉では、要求をたくさん持っていることより、自分にとって、合意できれば最も嬉しい要求を最後まで手放さないことです。
あなたの要求を「水割り」されて薄められないためにも、交渉前に「絶対に外せない要求」を心に刻んでおきましょう。
